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流量調節計(フローコントローラ)

ガス用フローコントローラ 液体用フローコントローラ

流量調節計(フローコントローラ);基礎知識

流量制御は生物学・化学・食品・各種製造プロセスや分析分野において不可欠です。これらのプロセスアプリケーションでは、流体(気体・液体・蒸気)をコントロールされた方法で供給する必要があることは明らかです ― これは本質的に流量制御の定義です。正確な流量制御は、最終製品の品質を向上させ、さまざまなプロセスフローの調査を通じてプロセスの理解を向上させ、プロセスステップを高速化する可能性があります。最終的に、流量制御はプロセスの経済性を向上させます。この目的のために、流量制御装置または「フローコントローラ」が用いられます。

  1. フローコントローラとは何か
  2. フローコントローラはどのように動作するか
  3. フローコントローラにはどのような種類があるか
  4. お客様のアプリケーションで使用されるフローコントローラの例

フローコントローラ

フローコントローラとは何か

フローコントローラは、気体、蒸気、または液体の形態の1つ以上の化合物の流量を制御し、その化合物をプロセスに投入します。これらのフローの表現には、化合物のグラム毎分などで表される質量流量(マスフロー)、または毎時リットルなどで表される体積流量(ボリュームフロー)が用いられます。

質量流量と体積流量は、温度と圧力に依存する化合物の密度を通じて互いに関係しているため、相互に変換できます。多くの研究および生産プロセスでは、体積ではなく質量が重要な変数であるため、体積流量制御よりも質量流量制御が好まれます。しかしながら、多くのユーザーは体積単位で考え、作業しており、そこでボリュームフローコントローラが登場します。


フローコントローラはどのように動作するか

フローコントローラは、制御弁(Control valve)と制御用ファームウェアを組み合わせた流量計です。流量計は、プロセスに供給される化合物の流量を測定します。この測定値が設定値(添加する化合物の所望の流量)から逸脱した場合、実際の(測定された)流量が最終的に設定値に達するように制御バルブが開度調整されます。

フローコントローラの動作を説明するために、ブロンコスト製EL-FLOWマスフローコントローラの主要部品を図に示します。本体内の層流要素(Laminar flow element: LFE)は、流体の流れの一部を流量測定用センサ(Sensor)に導きます。フローコントローラの流量測定部分と直列に制御弁が配置され、開度調整により流路のサイズを変化させ、実際の(測定された)流量を設定値に一致させます。エンクロージャ内の電子基板(Pc-board)には、流量計とバルブ間の制御およびフィードバックソフトウェアが搭載されています。

フローコントローラ

ブログ「流量計に用いられる制御バルブ(Which control valve to use for your flow meter)」では、マスフローコントローラに搭載される一体型の制御弁や、流量計と組み合わせて用いられる独立した制御弁についてご説明いたします。マスフローコントローラに搭載される一体型の直動型電磁弁は高速・低コストで、低消費電力での流量制御が可能です。より高圧・高差圧や大流量を取り扱うための、設計の異なるやや大きめの直動型バルブまたはパイロット駆動弁もございます。


フローコントローラにはどのような種類があるか

センサーのタイプによってフロー コントローラの種類が大まかに決まります。

サーマル原理(熱式)ベースのフローコントローラ

サーマル原理によって動作するフローコントローラは、気体または液体の熱容量を利用して質量流量を測定・制御します。ブロンコストでは、それぞれ独自のセンサ技術を備えたサーマルマスフローコントローラを複数ラインナップしております:
  • バイパスセンサを採用したフローコントローラ(EL-FLOW SelectおよびIN-FLOWシリーズなど)。クリーンおよびドライガスの用途に最適です。
  • 恒温風速計(Constant Temperature Anemometry:CTA)原理を非バイパス型のインラインセンサと組み合わせた堅牢なフローコントローラ(MASS-STREAMおよびMASS-VIEWシリーズなど)。たとえば、わずかに湿った気体や液体を用いる用途に適します。
  • MEMSチップベースのセンサを採用したガス用フローコントローラ。FLEXI-FLOWシリーズはガス流量の測定・制御に加え、圧力や温度を測定します。非常にコンパクトなセンサを搭載したIQ+FLOWシリーズは、限られたスペースでの使用に最適です。

コリオリ原理採用のフローコントローラ

コリオリ原理によって動作するフローコントローラ(ブロンコストのmini CORI-FLOWシリーズなど)は、流体の質量流量質量慣性の間の直接的な関係を使用します。これらは流体の性質に独立して動作するため、さまざまな未知のあるいは変動する混合物にも使用できます。さらに、これらのコリオリベースのフローコントローラを用いる場合、機器を他の液体に使用するときに換算(コンバージョン)の必要がありません。
 

超音波技術ベースのフローコントローラ

ブロンコストのES-FLOWフローコントローラは、超音波を用いて液体の体積流量を測定・制御します。センサは流体の流速を測定し、これにデバイス内のチューブ断面積を掛けると、液体の体積流量が求められます。
 

容積式のフローコントローラ

ギアポンプは、容積式原理に基づく体積流量コントローラと考えることができます。モーターが歯車を回転させ、連動して回転する2 つの歯車の歯間のスペースがストローク量を決定します。連続したストロークにより、連続的な流体の流れが生成されます。

一部のフローコントローラは特に気体に適しており、一部のそれは特に液体に適しています。さらに、流体の特性に依存せず、液体だけでなく気体の流量も測定・制御できるフローコントローラも入手可能です。


お客様のアプリケーションで使用されるフローコントローラの例

製薬プロセスで液体を投与するためのフローコントローラ

この分野の大手企業の連続医薬品製造アプリケーションで、液体添加剤投与において液体の流れを正確に制御するために、ブロンコストは完全にカスタマイズされた液体投与スキッドソリューションを提供しました。このソリューションは、mini CORI-FLOWマスフローメータとギアポンプ、IN-PRESSシリーズの圧力センサを組み合わせたもので、より高速で信頼性が高く、柔軟なプロセスを実現しました。続きを読む…

送液用スキッド内のフローコントローラ
CORI-FLOWを搭載した送液用スキッド(copyright: ISPE

水素用途におけるフローコントローラ

金属水素化物コンテナ内での水素の貯蔵を調査するために、ドイツ航空宇宙センターは、コンテナ内への水素ガスの制御された導入のためのソリューションを求めていました。このアプリケーションではIN-FLOWシリーズのマスフローメータとVary-Pバルブの組み合わせが有効でした。水素吸蔵合金容器内の圧力制御には、IN-PRESSシリーズの圧力メータとVary-Pバルブを組み合わせた圧力コントローラを用いました。続きを読む…

エアレーション(ばっ気)のためのフローコントローラ

アイスクリーム製造にはエアレーション工程が欠かせません。ここでは、さまざまな食品成分の液体混合物に空気が混合されます。最終製品の適切な均一性と構造を実現するために、アイスクリームに適切な量の気泡が含まれている必要があります。この目的を達成するために、エアレーションミキサーメーカーはEL-FLOW Selectマスフローコントローラを用いて、冷却されたミキサーに正確な量の空気を注入します。続きを読む…

アイスクリーム製造工程におけるフローコントローラ

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